2020年03月01日

 鰻(うなぎ)と大徳寺真珠庵の襖絵


  テレビをつけるとコロナウイルスのニュースが流れ、アナウンサーの声が忙しく聞こえていますが、消していると、家の中も外も無音のように感じられます。ここの住宅街は共有地でもあり、通り抜け禁止ということで普段でも車の往来は少ないのですが、今日は歩く人も殆どいないので、不思議なぐらい静かです。

 我が家でも、できるだけ外出を避けようとしていました。しかし、滋賀県大津市の鰻(うなぎ)の店を予約していましたので断ろうとしましたが、結局出かけることになりました。車なので大丈夫という意見に負けてしまいました!今まで、美味しくて通っていたお店の味が変わってから、行きたい店もなく残念な思いをしていたのですが、今回美味しいとご紹介いただいたお店なので、こんな時世に出かけるのは複雑な思いでした。

 しかし、人の多いところはという概念は、そのお店に入った途端に安堵に変わるほど、静謐な空間でほっとしました。予約が取れないお店でしたが、ウイルスのせいか、やはりキャンセルがあって取れたのです。これも複雑でしたが、却ってありがたかったです。

 とても美味しい、こだわりの鰻と調理法を教えていただき、これで、また楽しみが増えた気持ちです。鰻は季節によって、脂ののりや味わいが全く違うことや、それを好みに合わせて焼き上げますというお話に引き込まれました。「うな重」で大きなままなのか、「おひつまぶし」で小さく刻んだものかは、2つ注文して味比べしてみると感触も全く違い炭火での焼き方を変えているというお話に納得でした。大変な毎日に不謹慎でしたが、悶々としていた気持ちがちょっと晴れた気がします。

それと、話は飛びますが、2018年夏に、京都大徳寺真珠庵の襖絵が、取り換えられたというお話で、漫画家の北見けんいちさん、映画監督の山賀博之さん、イラストレーターの上国料勇さん他、計6名の方々でそれぞれの部屋を受け持ち、その描かれるまでの過程を追うドキュメンタリーをテレビで見ました。

特に山賀さん、上国料さんは3カ月ぐらい真珠庵に寝泊まり、お寺の生活を体験しながらの葛藤の中、作品が生み出され、北見さんは、東京の自宅で飄々(ひょうひょう)と、ご自分の忙しい仕事の合間を縫って描かれる様に驚き、最後に真珠庵に合流し、それぞれのあまりに違う発想でありながら、何とも言えないバランスで一つの世界が生まれた。

そもそもこのお寺の開祖は、型破り一休さんでおなじみの一休宗純禅僧。その一休さんを地で行く現和尚がすごい人で、強烈な反対を押し切り、長谷川等伯の襖絵を新しい時代に塗り替えたという。ぜひこの秋の拝観日を楽しみにしたいものです。
posted by 津田 美智子 at 17:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記