2018年12月12日

煩悩がなければ耐えることはない

  
 愛読書PHPには毎号、ダウン症児の書家、金澤翔子さんの≪魂の筆跡≫というページがあります。毎号違う作品に、お母さまの金澤泰子さんの文章が載っています。二人三脚で歩んでこられましたが、2015年、30歳のときに一人住まいされています。5歳でお母さまに師事し、2005年に初個展を開催してから全国さらに世界に発信し続けておられます。

 お母さまのもとを離れるときの、翔子さんと母の映像が放映されたことがありますが、母の思いは如何ばかりなのか、その葛藤が心に響きました。しかし、驚いたことに、翔子さんは、不思議なほどありのままに、生きています。

 その事実が、今回の≪魂の筆跡≫で伺い知ることができたように思います。
【忍耐】という書は、なんとも力強く確固たる信念を感じます。しかし、母、泰子さんの原稿は翔子さん像を覆す(くつがえす)ものでした。

「知的障害の翔子は、親友も無く、仕事も無く、一人の部屋で二十四時間をどのように律しているのだろう。さぞかし孤独に耐えているだろう。
 翔子の一生は耐えることが多いと思っていたけれど、いえいえ翔子はちっとも忍耐などしていません。何にも耐えてはいないのです。」

 『うーん、どういうことなのか・・・』

 「翔子は、目標を持ったり、観念が強かったり、誓いを立てたりするから耐えなければならないので、翔子のように将来を思わず、過去も顧みず、すべて受け入れ、損得も分からずに何にも逆らわなければ、つまりは煩悩がなければ耐えることはないのです。

 暑い日は暑さに任せ、寒い日は寒さに喜び、何も自分に課することなく、ただ愛にだけ生きていれば耐えることなど、何もないのです。」

 思えば私のからだはガラス細工、筋肉でのつながりは弱いのです。長い期間、
ひたすら身体と向き合ってきましたら、生きるためにはからだに集中するしかなかったのです。

 翔子さんは「書の世界」、私は「芯体操」で求める世界を追い続けたいです。

URL http://www.shintaisou.jp/
posted by 津田 美智子 at 01:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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