2019年11月14日

ダウン症の書家 金澤翔子作品展


 先日の日曜日、建仁寺で開かれた金澤翔子さんの個展に行ってきました。祇園界隈
込み合っているかと思いつつ、車で行き、なんとか建仁寺横の駐車場に止められ、ラッキーな出来事でした。

 お母さまとご一緒に、テレビで観るよりシュッと引き締まったお顔と姿勢の翔子さんが笑顔で迎えてくれました。彼女は最近、ジムに通って痩せるために努力していると何かに書いていましたが、その為かとひとりで納得しました。

 建仁寺は、臨済宗栄西禅師によって、開山されました。経済面を負担する開基は、源頼家によります。今や大和大路は、観光客でにぎわっていますが、一足入れば心落ち着く枯山水の庭園や、緑、紅葉などの美しい庭園とつながる癒しの空間です。

 そんな中での一角に並ぶ書の凄さは、何にも増して心を打ちます。母である金澤泰子さんは、1985年に千人に1人のダウン症児を授かり、涙に暮れて障害の告知を受け、永い間、悲嘆の淵をさまよっていたそうなのであります。泰子さんの家系は代々、書家を目指していたのだが、すべてのこころをひとつにへの思いはこの翔子さんに託されたのだと泰子さんは語っています。

 翔子さんの書く文字に、「大哉心乎」(おおいなるかやしんや)という言葉があります。3文字目の心の文字が上がりすぎて紙からはみ出て、考えられないほどアンバランスな作品ができた。しかし、建仁寺に飾られたこの作品には不思議な妖気が漂っていた。さる高名なご僧侶が、凄い作品だと仰って足を止め、実はこの文言には仏という字が隠れていて、真の意味は「大哉仏心乎」なのだと仰る。「この4文字の中に仏が見えるか?」という禅問答なのだそうです。この不自然な心の下には「仏」の文字が隠れている。翔子さんにはこの空間には燦然と輝く仏の姿が見えているのですと、作品にお手をあわせられた。

 本当に翔子さんの書かれる文字には不思議なことがいっぱいなのです。私には、凄くそのことが、素直に心に沁みます。

 何事にもとらわれない心、一生懸命集中することで、人間の心も洗われるのではないかと思う今日この頃です。
posted by 津田 美智子 at 01:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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