2023年02月05日

からだについての不思議な世界


  
 どんなにできる人も、初めから一流ではなく、誰もがはいはい、よちよち歩きから始める。という文章が目に入った。そうだよねーっと当たり前のことが心に響く。芯体操として歩んでくる道のりは決して平坦ではなかったけれど、自分のからだを動かしながら発見したことを伝えるという、ごく当たり前なことが決して当たり前ではないことを思い知りながら一途にやり続けてきた。

 気が付いてみると芯体操以前の年月を合わせてみると48年の日々留まることは殆どなく健康体操としての道が繋がっている。人のからだは、病気やケガ、障碍などで思い通りにならないことが多いが、この思い通りにならないことが、思ってもみない体験や出会いをもたらすことがあることを知る。小さなきっかけから改めて自分の運命に向き合ってみる。

 障碍というアクシデントに出会った私だが、とにかく迷いがなかった。からだというのは本当に不思議な可能性を宿している。障碍者かという状態になっても病院のお世話にならずに見かけ普通の人のように過ごしている。人間にはしっぽが無いけれど尾骨がしっぽであり、そのしっぽが椎骨であることを体感し、椎骨7,8個ぐらい欲しいと思い続けた。背骨が縮む体験をしたことで人が感じない感覚を知った。そこから坐骨乗り運動が始まった!

 できなかったことができるようにすることで、芯体操は生まれたのだ。夢中になることは決して楽なことではないけれど、生きるという生命力が生まれからだは変わる。何度も死ぬ思いをしながら同時に希望が生まれる。辛くて悲しいはずなのに、楽しいと思える。リズムは、からだの生命だ。多くのアーティストの音楽を友としながら歩み、多くのからだの動きが生まれるのを感じ続けてきた。

 たくさんの作品の数々は、私に動きや技を生み出す糧となった。組み立てて作るのではなく生み出すことのできるからだとなった。だから・・・これからも作品を作るのではなく、自然に創られた動きでありたい。その生命力を信じて芯体操がさらに人の心とからだを揺るがす存在でありたいと思う。

 初めて芯体操を知って、始められた方にも分からないことがあったとしても新たな世界を知るチャンスだと思って、楽しく取り組んで欲しい。頭でくよくよ考えるよりも、取り合えずからだを動かしてみること、発見することで身体の不思議と出会ってほしい。年齢に関係なく、動かしてみることが人生を生きることに繋がると信じて共に歩んでほしいとしみじみ思う今日この頃である。
 URL http://www.shintaisou.jp/
posted by 津田 美智子 at 17:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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